対象別:どの金額から始めるか
| 対象 | 収入から所得へ | 確認する資料 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 個人事業主 | 総収入金額−必要経費=事業所得。青色申告特別控除を使える場合は、その控除後の金額 | 青色申告決算書または収支内訳書、確定申告書、住民税の通知書 | 売上や入金額をそのまま使わない |
| フリーランス・副業 | 確定申告で用いる所得区分に沿って、収入から必要経費等を引いた所得金額 | 確定申告書と、その所得区分の明細 | 「フリーランス」という呼び方だけで事業所得とは決まらない |
| 公的年金受給者 | 公的年金等の収入金額−公的年金等控除額=公的年金等に係る雑所得 | 公的年金等の源泉徴収票、確定申告書、住民税の通知書 | 年金の振込額・支払金額をそのまま使わない |
事業所得の式は国税庁 No.1350「事業所得の課税のしくみ」、青色申告特別控除は国税庁 No.2072「青色申告特別控除」、公的年金等の所得は国税庁 No.1600「公的年金等の課税関係」で確認しました。
所得ベースで上限を出す5ステップ
- 2026年の所得を見積もる。事業は必要経費と適用できる青色申告特別控除を反映します。公的年金等は公的年金等控除後の雑所得を使います。
- ほかの所得を合算する。給与、不動産、副業などがあれば、申告上の所得金額を合わせます。収入額同士を足すのではありません。
- 所得控除を確認する。社会保険料、生命保険料、医療費、配偶者・扶養などの控除が変わると、所得税率や住民税所得割額も変わります。
- 住民税所得割額を見積もる。前年と状況が近ければ住民税決定通知書の「所得割額」が参考になります。ただし通知書は前年の所得等に基づくため、今年の確定値ではありません。
- 総務省の式に当てはめる。2026年中の寄附の目安は、次の式です。端数処理や調整控除、ほかの税額控除があるため、最終確認は市区町村または税理士へ行います。
上限の目安 = 住民税所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税率 × 1.021)+ 2,000円
式の「所得税率」について:個人住民税の課税総所得金額から人的控除差調整額を差し引いた金額に対応する所得税率(復興特別所得税を加える前)を使います。確定申告で用いる所得税率とは異なる場合があるため、そのまま転記せず、特に税率区分の境目付近は市区町村または税理士へ確認してください(総務省「税金の控除について」の特例分の注記)。
これは、総務省が示す住民税の特例分の式と「所得割額の20%」という上限を、上限となる寄附額について解いたものです。2026年分は復興特別所得税2.1%を加味します。総務省は、具体的な計算は居住する市区町村へ問い合わせるよう案内しています(総務省「税金の控除について」)。
個人事業主・フリーランス:青色申告特別控除後を見る
出発点は売上ではありません。国税庁は、事業所得を「総収入金額−必要経費」で計算するとしています。青色申告特別控除を適用できる場合は、適用できる額を所得金額から控除した後で考えます。
そのうえで、給与や不動産など別の所得を合算し、社会保険料控除などを反映します。同じ売上でも、必要経費、青色申告特別控除、ほかの所得、扶養等が違えば上限は同じになりません。
副業やフリーランスの収入が事業所得か雑所得かは、肩書ではなく実態と申告上の区分によります。このページでは所得区分を判定しません。確定申告書で用いる区分の所得金額から進んでください。
年金生活者:公的年金等控除後の雑所得を見る
国税庁は、公的年金等の所得を「年金の収入金額−公的年金等控除額」で計算するとしています。銀行への振込額や、源泉徴収票の支払金額だけを給与向け早見表に当てはめることはできません。
公的年金等控除後の雑所得に、給与・事業・不動産などほかの所得を合算し、社会保険料や医療費、配偶者・扶養などの所得控除を反映して、住民税所得割額を見積もります。住民税の所得割がかからない場合は、特例分の20%枠もありません。
シミュレーターと早見表の使い分け
控除上限額シミュレーターと年収別早見表は、どちらも給与所得者向けです。給与収入が別にある人はその給与部分の参考にできますが、事業所得や年金収入を給与収入欄へ入れないでください。
このページには金額例を載せていません。既存シミュレーターは給与所得者向けの検証をしており、事業所得・公的年金等を入力する計算は検証していないためです。
上限を確認した後に返礼品を選ぶ
手続きはワンストップ特例か確定申告か、期限は2026年分の寄附期限も確認してください。個人事業主など、もともと確定申告をする人はワンストップ特例ではなく確定申告に寄附を含めます。
よくある質問
個人事業主の上限は、売上で決まる?
売上だけでは決まりません。事業所得は総収入金額から必要経費を引き、青色申告特別控除を使える場合はその控除後の所得を起点にします。ほかの所得と所得控除も、住民税所得割額と所得税率に影響します。
フリーランスなら、全員が事業所得として計算する?
いいえ。フリーランスという呼び方だけでは所得区分は決まりません。確定申告で用いる所得区分と、その区分で計算した所得金額を確認してください。
年金生活者は、年金の振込額を入力すればよい?
いいえ。公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を引いた、公的年金等に係る雑所得が起点です。ほかの所得や所得控除も合算して確認します。
住民税決定通知書だけで、今年の上限が確定する?
確定はしません。通知書は前年の所得等に基づくため、今年の所得や所得控除が変われば上限も変わります。前年と状況が近いときの確認材料として使い、年末の見込みで再確認してください。
給与向けシミュレーターに事業所得や年金収入を入れてよい?
入れないでください。このサイトのシミュレーターと年収別早見表は給与所得者向けです。給与収入が別にある場合の参考にはできますが、事業所得や公的年金等の金額を給与収入欄へ置き換えて入力することはできません。
2026年分の正確な上限は、どこに確認する?
申告書や住民税の資料を用意し、お住まいの市区町村または税理士へ確認してください。式の所得税率は、個人住民税の課税総所得金額から人的控除差調整額を引いた金額に対応する税率で、確定申告で用いる所得税率とは異なる場合があります。特に税率区分の境目付近は、そのまま転記せず確認してください。総務省も、具体的な計算は市区町村へ問い合わせるよう案内していますが、自治体によって上限額を回答できない場合があるとしています。
一次情報と、このページの範囲
- 総務省 ふるさと納税ポータルサイト「税金の控除について」(控除の3区分、特例分、所得割額の20%上限。ページに更新日表示なし)
- 国税庁 No.1350「事業所得の課税のしくみ」(総収入金額−必要経費。令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 No.2072「青色申告特別控除」(所得金額からの控除と適用要件。令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 No.1600「公的年金等の課税関係」(年金収入−公的年金等控除。令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 No.2260「所得税の税率」(所得税率と復興特別所得税。令和8年4月1日現在法令等)
確認日 2026-10-18。このページは2026年中の寄附についての一般的な確認手順で、税務・法律の助言ではありません。所得区分、控除、端数処理、住宅ローン控除などほかの税額控除によって結果は変わります。正確な金額は申告資料をもとに市区町村、税務署または税理士へ確認してください。